大型バイクの安全性について考えてみます。
今回はちょっと真面目な話。
先日、警察の事故担当の方とお話しする機会がありました。(私が事故ったわけではないよ!!)
その際、警察官が大型バイクの事故に対して、こう言ったんです。
「小さいバイクに乗っていればいいのに」
さて、あの警察官はどういった意図で、この言葉を口にしたのでしょう。
(なお、ご本人に確認はしていません。余り人の話を聞くタイプではなさそうでして、そういうタイプの人、私は苦手なんです。有体に言えば嫌いなんです。なので、会話を弾ませたくなかった・・・)
ゴホン。
さて、気を取り直して・・・
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例えば原付と大型バイクを比較すると、要する運転技術は、確かに大型バイクの方が上です。
重いために操作性が悪く、低速での安定感に欠けるのが主な原因だと思います。大きいために小回りが利かないというのもありますが、これは細い入り組んだ道を走りにくい程度で、普通の道を走ることに関しては、あまり運転技術は影響しないかな、と思います。
大型バイクの方が高い運転技術を必要としますが、そのために原付にはない技術試験があるわけですよね。免許をお金で買うと言われる教習所であっても、何時間も実技試験を受けて、卒業試験を受けて初めて取得できるわけです。
一方、原付は講習だけで試験はありません。講習内容も、コケることなく走って曲がれて止まれたら合格します。(要するに自転車に乗れれば合格します。)
そういう意味では、原付も大型二輪も免許を持っている人は、すべからくその免許区分に応じた運転技術を認められているわけです。
「小型のバイクから、大型バイクに乗り換えたばかりの時に事故が多い。」
「久しぶりに大型バイクに乗る、リターンライダーは事故が多い。」
とかよく聞くと思いますが、それって車格に応じた運転技術が未習熟、もしくは低下しているということなので、原付でも一緒ですよね。
「自転車から、原付バイクに乗り換えたばかりの時に事故が多い。」
「久しぶりに原付バイクに乗る人は事故が多い。」
というように、置き換えられるかと思います。
では、原付と大型バイク、どちらも同じくらい習熟している場合、どっちが安全なのでしょう。
運転技術の習熟度を除いても、"大型バイクの方が危険"というのが、一般論としてあると感じます。
「事故り易いから」「事故った時に危ないから」なんて事をよく聞きます。
それって本当なんでしょうか。私は否定的で、同じ習熟度なら、大型バイクの方が安全だと思っています。
■事故り易いという点について
自身も大型のShiver750(750cc)と、小型のアドレスV125(125cc)を乗り分けていますが、同じ道を同じ条件(路面状況など)、同じ速度で走るなら、大型の方が安心して走ることができます。
何故なら、大型バイクの方が性能がいいから。
アドレスV125なら、130kg程の車体で120km/h程の最高速を出しますが、Shiver750なら、220kg程の車体で220km/h程の最高速を出します。
それぞれ、その重量と最高速に応じた設計をされていますので、乱暴に言うとアドレスが120km/hで走れる道なら、Shiver750も220km/hで走れるということです。
(最高速はどちらもYouTubeで動画が上がってます。私は怖いので出せません。)
もちろん、これはバイクの設計コンセプト次第で変わりますよ。125ccのレーサーと、750ccのクルーザーを比べたら・・・とか言わないでね。
大型バイクの方が
・速度を上げるのが早いので合流が楽です。幹線道路でも気を使わず走れます。
・速度を下げるのが早いので、飛び出しなどに対応し易いです。時速50km/hからでもスグ止まれます。(タンクに股間を打ち付けて悶絶しますが・・・)
・タイヤが高性能なので、雨の日でも横滑りしにくいです。(鉄板とマンホールには無力です。)
と、思ってます。
そして、国内一般道では小型バイクも大型バイクも、出せる速度は一緒なんですよね。
結局何が言いたいのかというと、同じ道を同じ条件、同じ速度で走るなら、圧倒的に大型バイクの方が余力があるということです。
だから安全だと考えてますし、安心できるんです。まあ、個人の主観ですよ。
■事故った時に危ないという点について
ぶっちゃけ、バイクってのは事故ったら半端なく危ないです。
慣れたライダーなら、
・無傷だったね=骨折していない。(擦り傷、打ち身、筋肉痛、捻挫は傷に含まない)
・大したことなかったよ=体の欠損がない。(骨折くらいは普通)
なんて思考レベルでいるくらいですね。
さて、前述の通り大型バイクも小型バイクも、法律的に出せる速度は同じです。
それを前提にすると、同じ速度で事故をするという仮定になります。
同じ速度で事故ったとして、大型バイクの方が危ない?
意味が分かりませんよね。あり得るとしたらバイクの下敷きになった時に、大型バイクの方がダメージが大きいってくらいでしょうか。ぶっちゃけ、レアケースですよね・・・。
60km/hで事故ったら、大型バイクでも小型バイクでも、普通に命を落とします。危険度なんて同じです。
大型バイクは220km/h以上出せるから、120km/hしか出せない小型より危ない?
法定速度以上を出して事故するんなら、ただの阿呆です。そんな人の安全性なんて知ったこっちゃありません。論外です。
免許更新などの講習でよく聞きますが、60km/hで動く重量のある金属(バイクや車)は武器です。
ルールを無視して武器を扱うと、それは凶器になります。
凶器を振り回すような人(法定速度以上を出して事故るような人)は、誰かを巻き込む前に単独で逝ってほしいくらいですね。
話が逸れましたが、小型バイクも大型バイクも法定速度が同じである限り、事故った時の危険性は同じです。
ちなみに、安全性なんてのは皆無です。小型も大型も、揃って危険しかありません!
だって、車体に事故った時の安全装備(シートベルト、エアバッグ、車内空間保護の強化フレームなど)がないんだもの・・・
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と、いう感じで、警察官との会話を契機に、何となく考えたことを垂れ流してみました。
「大型の方が危険ということはないよ。怖がらずに大型バイクに乗ろうよ!」って、ことですよ!
まあ、大型でも小型でも速度に比例して事故率は上がりますし、事故の時のダメージは大きくなります。なので、最終的に行きつく先は一つです。
「交通ルールを守り、安全運転を心がけましょう。」
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